


著者名:
加藤類子 出版社名:
東京美術シリーズ名等:
アート・ビギナーズ・コレクション
美人画家として絶大な人気を誇る上村松園。松園の正確で強い線や、細部までおろそかにしない丁寧な彩色、美しい情趣の中にも深い内面性を感じさせる作品は今も私たちを引きつける。
本書では、明治から昭和にかけて京都という土地柄を養分として、画道一筋に生きた画家の人生を、少女期から晩年まで作品とともに語る。美人画を描きたい一人の若い娘が、どのような試練を経て本格的な画家へと成長していったのか。正しいと思うときには妥協しない頑張りや、作品を通して堂々と自らを主張する態度、これらはどのような人生の中で育まれたのか。
生涯を大きく7つの期に分けて解説し、古き良き京都の風土や、激動の時代を背景として、随所に、松園の人柄がしのばれる言葉、松園の芸術を創った母や師たち、厳しい絵の修業や制作にまつわるエピソードなどをおりまぜ、松園という人間の本質と、作品が持つ力の秘密に迫る。
図版110点余収録。オールカラー。年表など詳しい資料も収録。
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