細見綾子の百句 丹波人の矜持/山崎祐子

著:山崎祐子
出版社:ふらんす堂
発売日:2023年02月
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著者名:山崎祐子 
出版社名:ふらんす堂

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◆丹波人の矜持
綾子は、丹波に帰省するとまず墓参りをし、近所の人たちも綾子の家族を喜んで迎えた。墓参りの道すがら、同行の欣一が「ただいま帰りました」とにこやかに挨拶したと近所の方が伝えている。妹の千鶴子は母親に似て料理も機織りもよくした。綾子の家は、夏になれば障子を葦戸に替え、いつ帰ってもいいように管理されていた。正月や節供が近づけば餅を搗いて武蔵野の家へ送り、蕗の薹が出れば段ボール箱に詰めて送った。綾子の武蔵野での暮らしが丹波とともにあったのは、千鶴子や近所の人たちの支えがあったからであろう。
丹波から運んだ木の家で、母の手織りを纏い、丹波人と繋がりながら丹波とともに過ごした一生であった。
(解説より)

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