


著者名:
北方謙三 出版社名:
角川春樹事務所シリーズ名等:
ハルキ文庫 き3−57
雨の夜。
伸也はバー「シンシナチ」で店番をしていた。
看板間際にその男はやってきた。
マスターの辻本を訪ねてきたという。
翌日、伸也は見知らぬ男に、昨晩大杉という男がやってきたかと問い詰められた。
一方、北友会の組員も必死に大杉の行方を追っていた。
そんな時、伸也は辻本の女である恵子に、大杉に渡してほしいものがあると頼まれる……。
一人の男が街に還り、止まっていた時が動き出す。
ゆずれないものを心に抱える男の生を、陰影溢れる筆致で謳い上げた、ハードボイルドの極致。
(解説・小柳治宣)
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