科学と倫理の交差点 何が正しくて何が悪いかを合理的に考える

出版社:ニュートンプレス
発売日:2024年12月
シリーズ名等:ニュートンムック
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出版社名:ニュートンプレス
シリーズ名等:ニュートンムック

倫理という言葉は,英語で「ethics(エシックス)」と言います。この言葉は,ギリシャ語の「習慣」をあらわす「エトス」または「エートス」に由来しています。古代ギリシャの哲学者アリストテレスは,人間は本来,幸福(善)を追求して生きるものだと想定していました。

人間は自らの幸福を追求するために社会を発展させ,科学技術を進化させてきました。しかし,その結果が本当に人間に幸福をもたらすのかどうか疑問が生じるようになっています。たとえば,核兵器の発明は人類の滅亡をまねく可能性があり,人工知能(AI)の登場は,自ら考えて行動する完全自立型兵器として紛争に利用されています。また,クローン技術やゲノム編集技術は,人間が自らの意思でほかの人間を創り出したり,改変したりすることを可能にしています。

20世紀初頭には,人類の幸福を追求する科学と倫理は交差しないと考えられていました。しかし,現在では科学と倫理が互いに交わり,影響し合う「交差の時代」に突入しています。その科学技術は本当に人類に幸福をもたらすものなのか? または,自分以外の他者(動植物,未来の世代を含む)に不幸をもたらすものなのか? そもそも倫理的にその科学技術を用いていいのか? など,人間に幸福だけでなく,不幸をももたらす可能性のある科学技術に対して,改めて倫理を考え,私たちが行動するべき道を選択する必要があるのです。本書を読めば,何が正しくて何が悪いのかを合理的に考えることができるようになるでしょう。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。