


著者名:
古賀太 出版社名:
集英社シリーズ名等:
集英社新書 1258
ヌーヴェル・ヴァーグ(N・V=新しい波)は、ジャン=リュック・ゴダール、フランソワ・トリュフォーらを中心に1950年代末のフランスで生起した映画の革新運動だが、それにとどまらず、日本も含めた「世界同時多発現象」として、新しい映画表現や製作スタイルを生み出した。
本書は、国境や時代を超えたN・Vの広がりとその担い手について解説。
映画の創始者であるリュミエール兄弟から現代の映画作家に至るまで、「N・Vの精神」に満ちた作り手たちによる約800本の作品を紹介する。
●本書の構成と、各章で紹介する主な作品
第1章 フランスのヌーヴェル・ヴァーグとは
第2章 1959年までの道のり
第3章 ヌーヴェル・ヴァーグの開花
『勝手にしやがれ』『大人は判ってくれない』『突然炎のごとく』『美しきセルジュ』『獅子座』『パリはわれらのもの』
第4章 「左岸派」たちの肖像
『二十四時間の情事』『5時から7時までのクレオ』『アデュー・フィリピーヌ』『シェルブールの雨傘』
第5章 ポスト・ヌーヴェル・ヴァーグの監督たち
『ママと娼婦』『ポネット』『記憶すべきマリー』『インディア・ソング』『愛の記念に』『汚れた血』
第6章 日本におけるヌーヴェル・ヴァーグ
『青春残酷物語』『ろくでなし』『狂った果実』『青空娘』『幕末太陽傳』『豚と軍艦』『東京流れ者』
第7章 西欧に広がるヌーヴェル・ヴァーグ
『革命前夜』『ブリキの太鼓』『都会のアリス』『ラ・パロマ』『ミツバチのささやき』『旅芸人の記録』
第8章 旧共産圏とアメリカ大陸
『灰とダイヤモンド』『僕の村は戦場だった』『水の中のナイフ』『黒い神と白い悪魔』『アメリカの影』
第9章 映画史から現代へ
『サンライズ』『アタラント号』『悲情城市』『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』『ハッピーアワー』『ナミビアの砂漠』
●著者略歴
日本大学藝術学部映画学科教授。専門は映画史。1961年生まれ。
国際交流基金に勤務後、朝日新聞社文化事業部企画委員、文化部記者を経て2009年より現職。
著書に『美術展の不都合な真実』『永遠の映画大国 イタリア名画120年史』、訳書に『魔術師メリエス』など。
フランスより国家功労勲章シュヴァリエ授与。
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