ザ・カルテル 〈上・下〉 (ドン・ウィンズロウ/峯村利哉・訳/角川文庫)

『犬の力』、待望の続篇。

【著者】 ドン・ウィンズロウ 峯村利哉・訳
【出版社】 角川文庫
【発売年】 2016年 再版 2016年 初版
【文庫】 632頁 591頁
【定価】 各1200円+税

【本の状態】
カバースレ・小キズ・オレ。小口天地少ヤケ。本文キレイ。経年並。

【本の内容】 麻薬王アダン・バレーラが脱獄した。30年にわたる血と暴力の果てにもぎとった静寂も束の間、身を潜めるDEA捜査官アート・ケラーの首には法外な賞金が賭けられた。玉座に返り咲いた麻薬王は、血なまぐさい抗争を続けるカルテルをまとめあげるべく動きはじめる。一方、アメリカもバレーラを徹底撲滅すべく精鋭部隊を送り込み、壮絶な闘いの幕が上がる―数奇な運命に導かれた2人の宿命の対決、再び。『犬の力』、待望の続篇。

 捜査陣の中に、裏切り者がいる。選び抜かれたメンバーの誰が?密かに調査を進めたケラーは、驚愕の事実に対峙する。そんな中、バレーラが次なる狙いと定めたシウダドフアレスでは、対立する勢力が衝突し、狂気と混沌が街を支配していた。家族が引き裂かれ、命と尊厳が蹂躙される。この戦争は、誰のためのものなのか。圧倒的な怒りの熱量で、読む者を容赦なく打ちのめす。21世紀クライム・サーガの最高傑作。