「安曇野」のテロワールを追求 長野県の中部に位置し、北アルプスを西に望む安曇野の地。 水はけの良い扇状地でもあり、林檎などの果樹栽培が盛んで、道中にはいくつもの林檎畑が広がります。 そこの山中の一角になだらかな斜面に広がるぶどう畑と、南仏を思わせる佇まいの建物が、2008年にオープンした安曇野ワイナリー。 自社畑と契約農家の栽培ぶどうを使用してワインを造っており、自社畑のワインには「安曇野」の名が入り、その上級クラスになると「シャトー」の名を冠します。 『葡萄は必ず完熟まで待ってから収穫を。』 『ワインはクリアで綺麗なものを。』 この2つが栽培と醸造の大きな柱となっており、水はけがよく、寒暖の差も大きい安曇野の地で安曇野らしさを思い描きながらぶどうの栽培を。 ワインは、クリアで綺麗な香りと味わいの正統派を。 この2つは見事にワインへと表現され、近年ではワインコンクールでの受賞や雑誌で取り上げられることも多くなった注目のワイナリーです。 まだ試行錯誤ながらワインはどれも高品質 醸造施設はきれいにオーク樽が並べられ、ボルドーを思わせる壮観さがありました。 その横にあるテイスティングバーで、特に力を入れているという自社畑のワインを中心に、様々なワインを試飲させていただきました。 どのワインもコンセプトである「クリアで綺麗なワイン」が見事に表現されており、シャトーのクラスに至ってはエレガントな佇まいすら感じさせる香りや味わいでした。 特筆すべきは樽の使いかた。瓶詰め当初はかなりひどかったと仰っていたシャルドネも今では見事に一体となり、穏やかな樽香と完熟した果実の味わいと酸味が感じられとても素晴らしいワインに仕上がっていました。 他にもシャトークラスのメルロは日本ワインコンクールで金賞を受賞し、メルロとカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドしたスペシャルリザーブは、長野県産地呼称制度での品評会で合格となった大手新鋭様々なワイナリーのワイン40銘柄のうち、唯一この銘柄のみ「奨励賞」を獲得。 素晴らしいクオリティのワイン数々が生み出されているのです。 しかしながら、どのクラスのワインもまだまだ試行錯誤とのこと。 今後さまざまな広がりや可能性を秘めた安曇野ワイナリーに注目です。 |