【ぜんそく(喘息)とは】
ぜんそく(喘息)は、気道に慢性的な炎症が起こっている病気です。
■ぜんそくに多い症状
赤ちゃんと小さなお子様は発作時に、「激しいせき」「ゼーゼー、ヒューヒューいう」「息をするとき肋骨、鎖骨の上がへこむ(陥没呼吸)」「きげんが悪い」「泣き叫ぶ」「嘔吐する」「抱かれている方が楽」「寝ない、眠れない」「呼吸数が多くなる」「小鼻を膨らませて呼吸する」などの症状がみられます。
自分では息苦しさを訴えることができない場合があるので、様子を観察し、このような症状をくり返し起こす場合には医師に相談してください。
■ぜんそくの治療
ぜんそく(喘息)には、発作が起こったときに使う薬と、発作を起こさないようにする薬の2 種類があります。
発作が起こったときに使う薬は、せまくなった気道(空気の通り道)を速やかにひろげるはたらきがあり、発作をおさえるために使います。
発作を起こさないようにする薬は、気道の炎症をおさえ、ぜんそく(喘息)自体を治していく薬で、気道の炎症に効果の高い吸入ステロイドという薬がひろく使われています。
発作がないときも毎日続けて、発作を起こしにくい状態にしていきます。
この吸入の薬は、ネブライザーという吸入器具(医療機器)で、薬を霧状にして自然呼吸で吸入できるものがおすすめです。
吸入の薬は、薬を直接、気道に届けることができ、効果が高く副作用が起こりにくいので小さなお子様のぜんそく(喘息)にも使われます。
■ネブライザー(吸入器)の使い方
ネブライザーは、喘息治療などの薬液を霧化して気管支や肺におくるための医療機器です。
ネブライザーによる吸入は赤ちゃんと小さなお子様のぜんそく(喘息)治療に適しています。
■ネブライザー(吸入器)の特徴
・自然に呼吸をしているだけでよいので、赤ちゃんや小さなお子様でも確実に吸入ができます。
・お薬の量を細かく調節できます。
・加湿性があり、痰などの切れがよくなります。
・発作時に使うお薬も吸入できるため、自宅で緊急時の対応ができます。
・手順を覚えれば使い方は簡単です。
■ネブライザー(吸入器)の主な種類
コンプレッサー式
(ジェット式)
本体内部のコンプレッサーにより発生した圧縮空気で薬液を霧状にするタイプ。
ほとんどの吸入薬液の噴霧が可能で、パーツのお手入れも簡単。
医療機関内での使用や、医師などの医療従事者の指導に基づいた家庭での吸入に適しています。
超音波式
超音波振動子の振動を利用して、薬液を霧状にするタイプ。
メッシュ式
振動などによって薬液をメッシュの穴から押し出して、霧状にするタイプ。