特 長 |
■登録番号:第24106号 ■種類名:エトキシスルフロン・クロメプロップ・トリアファモン・フェントラザミド粒剤 ■有効成分:エトキシスルフロン…0.17%、クロメプロップ…4.5%、トリアファモン…0.40%、フェントラザミド…2.0% ■性状:類白色細粒 ■包装:4kg |
- ドリフ1キロ粒剤はバイエルクロップサイエンス(株)が開発したトリアファモン、フェントラザミド、エトキシスルフロンおよびクロメプロップを効率的に配合した4成分混合の初・中期一発処理除草剤です。
- トリアファモンは雑草体内で代謝され、分岐鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)生合成経路上のアセト乳酸合成酵素(ALS)を阻害する活性本体へと変化します。この活性本体がALSを阻害することで、雑草は正常なタンパク質の生合成ができなくなり、枯死します。一方で、稲体内においては、活性本体をほとんど生成しないために、稲に対して高い安全性を示します。また、従来のALSを阻害するスルホニルウレア系除草剤(SU剤)とは酵素結合様式が異なるので、SU剤に感受性が低下した雑草にも有効です。
- フェントラザミドは雑草体内で超長鎖脂肪酸の生合成を阻害します。雑草の生育を強く抑制し、葉の濃緑化、奇形化を呈して枯死させます。ノビエに対し優れた殺草力を示し、残効も長い(50日程度)ので中干時期までノビエの発生を抑えます。また、発生前の処理でコナギ、アゼナ類やキカシグサなどに対しても、優れた除草効果を示します。
- エトキシスルフロンはスルホニルウレア系除草剤(SU剤)で、トリアファモンと同様に分岐鎖アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシンの生合成経路の初期段階に関与するアセト乳酸合成酵素(ALS)の活性を阻害します。その結果、雑草は正常なタンパク質の生合成ができなくなり、枯死します。
- クロメプロップはオーキシン活性を持ち、植物の正常なホルモン作用を攪乱することによって殺草作用を示します。水稲に高い選択性があり、コナギ、アゼナ類などの一年生広葉雑草やホタルイ、マツバイなどカヤツリグサ科雑草やウリカワに高い効果を示します。また、スルホニルウレア系除草剤抵抗性雑草に対しても、優れた除草効果を示します。
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適用作物及び使用方法 |
作物名 | 適用雑草名 | 使用時期 | 使用量 | 本剤使用回数 | 使用方法 | 移植水稲 | 一年生雑草 マツバイ ホタルイ ミズカヤツリ ウリカワ ヒルムシロ セリ オモダカ クログアイ コウキヤガラ キシュウスズメノヒエ | 移植時 | 1kg/10a | 1回 | 田植同時散布機 で施用 | 移植直後〜 ノビエ3葉期 但し、 移植後30日まで | 湛水散布、 又は 無人航空機 による散布 | 直播水稲 | 一年生雑草 ホタルイ ミズカヤツリ ウリカワ ヒルムシロ セリ | 稲1葉期〜 ノビエ2.5葉期 但し、 収穫90日前まで | |
使用上の注意事項 |
●効果・薬害等の注意 - 使用量に合わせ秤量し、使いきって下さい。
- 本剤は雑草の発生前から生育初期に有効なので、ノビエの3葉期までに、時期を失しないように散布して下さい。なお、多年生雑草は生育段階によって効果にフレが出るので、必ず適期に散布するようにして下さい。ホタルイは3葉期まで、ミズガヤツリは草丈15cmまで、ウリカワは3葉期まで、ヒルムシロは発生期まで、セリは再生前から再生始期まで、オモダカは発生前から発生始期まで、クログワイ、コウキヤガラは発生始期まで、キシュウスズメノヒエは再生始期までが本剤の散布適期です。オモダカ、クログワイ、コウキヤガラは発生期間が長く、遅い発生のものまでは、十分な効果を示さないので、必要に応じて有効な後処理剤と組み合わせて使用して下さい。
- 散布の際は、水の出入りを止めて十分な湛水状態(水深3〜5cm)のままで、まきむらが生じないように均一に散布して下さい。また、極端な浅水や深水での使用はさけて下さい。
- 無人航空機で散布する場合は、次の注意を守って下さい。
- 散布は使用機種の使用基準に従って実施して下さい。
- 専用の粒剤散布装置によって湛水散布して下さい。
- 事前に薬剤の物理性に合わせて粒剤散布装置のメタリング開度を調整して下さい。
- 散布薬剤の飛散によって他の植物に影響を与えないよう散布区域の選定に注意し、当該水田周辺部への飛散防止のため散布装置のインペラの回転数を調整し、圃場の端から5m離れた位置から圃場内に散布して下さい。
- 水源池、飲料用水等に本剤が飛散、流入しないように十分注意して下さい。
- 散布後3〜4日間はそのまま湛水を保ち、田面を露出させないようにし、散布後7日間は落水、かけ流しはしないで下さい。また、入水は静かに行って下さい。
- 浅植え、浮き苗が生じないように、代かき、均平化及び植付作業はていねいに行って下さい。未熟有機物を使用した場合は、特にていねいに行って下さい。
- 以下の条件では薬害を生じるおそれがありますので使用をさけて下さい。
- 砂質土壌の水田及び漏水田(減水深2cm/日以上)
- 軟弱苗を移植した水田
- 極端な浅植えの水田及び浮き苗の多い水田
- 稲の根が露出する条件では薬害を生じるおそれがありますので使用しないで下さい。
- 著しい多雨条件では除草効果が低下する場合がありますので使用はさけて下さい。
- 散布田の田面水を他の作物に灌水しないで下さい。
- 薬害を生じるおそれがありますので、後作物としてなす、たまねぎ及びさやえんどうを栽培しないで下さい。
- 本剤はその殺草特性から、いぐさ、れんこん、せり、くわいなどの生育を阻害するおそれがありますので、これら作物の生育期に隣接田で使用する場合には十分に注意して下さい。
- 本剤の使用に当っては、使用量、使用時期、使用方法などを誤らないように注意するほか、別途提供されている技術情報も参考にして使用して下さい。とくに初めて使用する場合や異常気象の場合には、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましいです。
●安全使用上の注意事項 - 誤食などのないよう注意して下さい。誤って飲み込んだ場合には吐き出させ、直ちに医師の手当を受けさせて下さい。
- 本剤は眼に対して刺激性がありますので、眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当を受けて下さい。
- 本剤は皮膚に対して弱い刺激性がありますので、皮膚に付着しないよう注意して下さい。付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落として下さい。
- 散布の際は農薬用マスク、手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用して下さい。作業後は手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをして下さい。
- 水産動植物(藻類)に影響を及ぼしますので、河川、養殖池等に飛散、流入しないよう注意して使用して下さい。
- 無人航空機による散布で使用する場合は、飛散しないようにとくに注意して下さい。
- 散布後は水管理に注意して下さい。
- 散布器具および容器の洗浄水は、河川等に流さないで下さい。また、空容器、空袋等は水産動植物に影響を与えないよう適切に処理して下さい。
- 直射日光をさけ、なるべく低温で乾燥した場所に密封して保管して下さい。
- 漏出時は、保護具を着用し掃き取り回収して下さい。
- 火災時は、適切な保護具を着用し消火剤等で消火に努めて下さい。
- 移送取扱いは、ていねいに行って下さい。
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